ICT教材・教材データベース

ICT教材一覧(2020年度)

2020年度に作成を支援したICT(e-Leraning)教材をご紹介します。

2020年度に作成したICT教材

【英語教材】医学生・看護学生向け英語実用会話教材 ― 多様性と異文化理解にむけて

作成代表者 Andrew Schneider
所   属 金沢大学附属病院 研修医・専門医総合教育センター(特任教授)
教材の概要 石川県在住の外国人は2015年: 11,343人に比し、2019年16,474人と著しい増加傾向を示している(石川県外国人住民数調査表中でもイスラム圏からの外国人の増加が顕著であり、2015年には700人であったものが2019年には1075人と約1.5倍に増加している。田上町にも昨年、イスラム教徒協会が設立された。
医療者にとっては、出身国にかかわらず、外国人患者には英語での対応が必須であるため、これまで英語コミュニケーション能力の向上を目指してICT教材を作成してきた。既存の教材は「医療者―外国人患者の円滑なコミュニケーション」に重きをおき、医療者が外国人と接する際に不可欠と思われる最初の挨拶や非言語的コミュニケーションなど、基礎的な内容を学ぶことができる構成とした。過去に作成した教材では、出身国にかかわらず「外国人」とひとくくりとして捉えたが、先述したように、例えば、現在、急増中のイスラム系外国人は、日本人の文化背景とは大きく異なる側面を持っている。例えば、女性であれば、診察してもらうのは女性医師にと強く望み、またヒジャーブと呼ばれる特有のスカーフを人前で外すことを嫌うなどの習性がある。つまり人種や宗教の多様性などの文化的受容性を高め、それらを応用させた実践能力が求められる。これらの文化背景、多様性を理解しないまま医療実践を行うと、患者―医療者間に誤解が生じたり、その後の医療も効果的に行えないなどの影響も出かねない。そのためには日本人医療者としてこれらの異文化間の習慣や宗教観を少なからず理解し、それらを踏まえたうえで、実際の診察場面に臨む必要がある。
つまり異文化背景を理解し、適切なコミュニケーションと意思疎通ができれば、その後の診療が円滑、かつ効果的に展開され、最善の医療提供が可能となる。
今回の教材においては、外国人患者の異文化背景を理解し、受容的態度で臨む重要性を学び、実際の診察場面に活かすことを目的とする。

オンライン教材「応用分析化学」

作成代表者 眞塩 麻彩実
所   属 理工研究域物質化学系(助教)
教材の概要 講義のオンライン化の影響で、Web上で講義を行うことが求められている。一方で、応用分析化学で扱う内容は、機器分析やその原理・応用方法であり、模式図や化学反応式を多く扱う。教科書に使われている図を使用して説明するものの、著作権の関係でスライドに載せてWeb上で公開することができない。そこで、教科書に描かれているような模式図や化学反応式等をイラスト化し、Web上で公開可能な講義用スライドを作成する。

基礎看護技術 -無菌操作、注射の準備-,基礎看護技術 -輸液ポンプ・シリンジポンプの基本的操作-

作成代表者 大江 真琴
所   属 医薬保健研究域保健学系(教授)
教材の概要 無菌操作、注射の準備、輸液・シリンジポンプの操作は、看護師が診療の補助を行う上で必須の技術であり、実施頻度も多い。迅速かつ安全に作業を行うためには適切な技術を習得する必要がある。そのため、口頭やイラストでの説明のみでなく、具体的な手順とポイントを映像で解説し、視覚的な理解を促すことは学生の技術習得に繋がる。これらの技術をオンデマンド型の教材とすることで、学生はいつでも、繰り返し学習可能となり、事前・事後学習に活用することができる。
内容は、①無菌操作(滅菌パックの開封、消毒綿球の受け渡し)、注射の準備(注射器の準備、アンプル、バイアルからの薬液の吸い上げ、薬液調合)、②輸液ポンプ、シリンジポンプの取り扱いとする。

VR技術を用いた歩行動作理解のための教育コンテンツの作成 PartⅡ(歩行動作のVR動画)

作成代表者 三秋 泰一
所   属 医薬保健研究域 保健学系(教授)
教材の概要 昨年度、正常な歩行動作をVR動画で提示し、同時に歩行動作の理解に必要な知識を動画の中で提示するようなコンテンツを作成した。本年度は、昨年度作成したVR教材をさらに理解しやすくブラッシュアップすることと歩行以外の新たな動作について動作理解に必要な知識を効果的に蓄積させるためのVR教材を作成し、かつ、理学療法士にとって臨床上必要不可欠である動作観察を疑似体験してもらうためにVR教材を作成する。

無機化学実験手順動画

作成代表者 菊川 雄司
所   属 理工研究域物質化学系(准教授)
教材の概要 物質化学実験Bに含まれる無機化学実験の実験手法、手順を提示した動画とし、テキストだけではイメージしにくい実験指導教材とする。テキストにのっとり実験をしている様子を動画で撮影し、編集する。音声は英語で入れることを想定している。

物理学実験の器具操作方法や解析方法などを予習するためのオンデマンド教材

作成代表者 大橋 政司
所   属 地球社会基盤学系(准教授)
教材の概要 物理学実験科目の予習や授業中に用いる参考資料を製作する。予習段階で器具イメージをつかむ、また授業中に操作方法を実演する代わりの動画をサーバー上にアップして活用する。2020年度は物理学実験が遠隔授業となり突貫作業で動画教材などを製作したが、これらを再構築、かつ新たな動画教材を作成し、快適に活用できるようにする。学生が能動的に実演動画を視聴する事により、物理学実験のアクティブラーニング化が期待出来、自宅でのデータ処理や身近な器具を使った在宅実験の参考資料としても活用できる。