概要

2013年度までの主な事業

2013年度までは「FD・ICT教育推進室」として活動し、2014年4月より「ICT教育推進室」に名称変更になりました。

FD・ICT教育推進室とは、「ICT活用を軸に、金沢大学のFDやSDを支援する全学的組織 」です。

平成20年4月1日に発足した『FD・ICT教育推進室』のこれまでの経緯を簡単にご説明します。

文部科学省の方針により、平成20年度から「大学設置基準等の一部を改正する省令」が施行され、学士課程での組織的FDが義務づけられました。FDの範囲は大変広いものですが、学生の成績管理や授業教材の配布などICT活用によって効果的に実施する項目があります。

金沢大学では、平成16年度より現代GPの取り組みで発足した「ICT教育推進室」が中心となりe-Learningを活用したICT教育の取り組みを開始し、平成18年より『アカンサスポータルシステム』(金沢大学で運用している教育支援システム)を全学的に運用してきました。ICTを活用したFD支援と対応が容易であるとの観点から、FD活動を組み込み『FD・ICT教育推進室』へと拡大・改組しました。構成員は大学教育開発・支援センター、総合メディア基盤センターの教員を中心に、学生部職員がスタッフとして活動しています。

FD・ICT教育推進室では、『アカンサスポータルシステム』の活用を主軸として、全学的な授業支援、学生支援、カリキュラム開発など幅広いFD(ファカルティ・ディベロップメント)活動を支援しており、主な活動には以下のものがあります。

  1. 学生や教職員のICT活用支援
  2. ICT教材開発の支援
  3. ICT活用教育の推進

FD・ICT教育推進室の実務委員長よりご挨拶

堀井 祐介

(FD・ICT教育推進室)
大学教育開発支援センター教授

「FD・ICT 教育推進室」は、平成16年度(2004年)に採択された文部科学省の現代GPの「ICT教育推進室」の事業を踏襲し、平成20年(2008年)4月1日から「全学FD・ICT 教育推進室」として事業規模を拡大・改組してスタートし、大学設置基準改正により義務化された学部レベルでの組織的FD活動を支援する全学的組織です。

「全学FD・ICT 教育推進室」は、大学教育開発・支援センター、総合メディア基盤センターの教員を中心に15名で構成されました。本事業には「ICT教育推進室」のスタッフに加え、新たに特任助教を3名(FD担当2 名(文系担当1 名、理系担当1名)、システム開発担当1 名)を雇用し、全学的なFD活動支援、アカンサスポータルシステム改良を行いました。また、教材作成・開発担当としての教務補佐員2 名(「ICT 教育推進室」からの継続)、学生部職員、情報部職員もスタッフとして活動しました。FD 担当特任助教は、各部局FD 委員会、教務委員会、有志教員グループ、個々の教員等と連絡を取りながら、FD 活動、アカンサスポータル活用支援の要望をお聞きし、情報提供、話題提供、個別授業支援等を担当しました。教材作成・開発担当教務補佐員は、質の高いICT 教材作成を通して、授業方法改善、授業進行支援を行いました。

開発事業が一段落した平成22年度以降は、システム開発部門は総合メディア基盤センターの所属となり、サポート部門は「FD・ICT 教育推進室」としてスタッフ6名(教育3名、職員3名)で事業を継続し、総合メディア基盤センターと連携を取りながらICT活用によるFD推進やアカンサスポータルの利用推進事業などを継続しています。

「FD・ICT 教育推進室」の活動を通して、大学教育とは、FDとは等についても議論する場を設け、金沢大学における教育改善に役立ちたいと考えています。

金沢大学における教育面でのICT活用とは、すなわちアカンサスポータル活用になります。アカンサスポータル活用のメリットとしては、授業に関しては、授業資料提示、小テスト、レポート提出、掲示板利用による学生とのコミュニケーション促進、学生の学習履歴記録などがあげられます。これらは、従来は、教員が個別に紙資料等で行ってきたものや、記録に残らないものでしたが、アカンサスポータル活用により、このように、授業に関しては教員自身の活動記録として全てのデータを残すことが可能となります。

従来はFDについては受け身だった教員も、アカンサスポータルを通した教育活動により「攻めのFD」を行うことも出来るのです。

他にも、カリキュラム検討会、授業方法検討会等もアカンサスポータル上で行うことが出来ます。あくまで私見ではありますが、上記のようにICTを活用し情報公開、情報共有を進めるだけでも十分効果のあるFD となりうると考えています。