教材内容のご紹介
教材内容のご紹介
2015年度に作成した教材の内容をご紹介します。
石川県内人口動態の経年推移可視化ツール
作成代表者 | 表 志津子(医薬保健研究域 保健学系) |
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作成協力者 | 城戸 照彦, 塚崎 恵子,岡本 理恵, 市森 明恵, 京田 薫, 板谷 智也 |
受講対象者 | 公衆衛生看護実習(前期集中・必修)看護学専攻4年生90人 疫学保健統計学(前期・必修)看護学専攻2年生90人 保健統計学演習(後期・必修)看護学専攻2年生90人 地域診断と看護活動(後期・選択)看護学専攻2年生90人 |
教材の概要 | 【目的】 「公衆衛生看護実習」は4年生が県内の保健所・市町保健センターにおいて実習を行っており、目標のひとつに行政保健師に必要な公衆衛生看護スキルの習得をあげている。公衆衛生看護活動において、対象地域の健康課題を明確にし、住民の健康ニーズに合った施策を実施するための地域アセスメントは重要な学習課題に位置付けられる。これまでも、学生は毎年実習自治体の健康課題を明らかにするために、様々な既存の行政資料を集め、経年的推移の読み取りや、周辺自治体、県、国との比較を行うアセスメント作業を行ってきた。しかしこの作業は、実習前約1か月の限られた時間内で行う必要があること、市町別の人口動態には県衛生統計年報が毎年刊行されているが、電子ファイルで使用可能なデータベースはなく、過去のデータを毎年手作業で入力する必要があること等から、データの検討に十分な時間をかけることができない現状があった。 従来2年次には「疫学保健統計学」「保健疫学統計」を開講しており、保健統計についての基礎知識、保健統計データの読み取り方についての教授をおこなってきた。27年度後期からはさらに「地域診断と看護活動」が開講し地域アセスメントの基礎知識の習得に力点を置く予定である。これら2年生で行う基礎的能力の育成によって、4年生の公衆衛生看護実習でのさらに効果的な地域アセスメントを行えると期待できる。 この教材作成の目的は、各関連科目を連動させた学習システムを構築し、学生が地域の行政データを教材とすることで、より効果的に地域アセスメントの能力を身に付け、公衆衛生看護スキルの向上をはかることである。 この教材は県内各市町の基本的人口動態の経年推移可視化ツールと学習支援のための手引きとから成り、以下の教育効果を目標とする。 1.県内人口動態を用いた演習を行い指標の理解を深める「疫学保健統計学(2年)」 (例)該当地区の人口、死亡データから粗死亡率、年齢調整死亡率等を算出する 2.統計解析ソフト(既存)を用いて地域の特徴を分析できる「保健統計学演習(2年)」 3.経年的データをグラフ作成により可視化できる「地域診断と看護活動(2年)」 4.グラフ化したデータを読み取る力を身に着ける「地域診断と看護活動(2年)」 5.実習自治体をアセスメントするため目的を持ってデータを選択・加工し地域の健康に関するアセスメント・課題抽出を探索的に実施できる「公衆衛生看護実習(4年)」 【この教材の発展的意義】 1.関連科目を連動させた学習支援システムを構築することができる 2.石川県内の人口動態データベースとして他講義の資料等に有効活用ができる 3.学部生のみならず、大学院生の学習支援にも活用できる 4.石川県内自治体の初任者保健師教育等に活用することで地域貢献ができる 【内容】 学生はアカンサスポータルの学習管理システムからこのデータベースにアクセスする。作成教材は以下の4つである。 1.県衛生年報の各市町別の人口動態をデータベース化する。 入力年:昭和24年創刊号‐平成25年(64年分)、入力指標:人口、出生、死産、死亡、乳児死亡、婚姻、離婚 2.市町村別に比較可能なグラフ作成ソフトの開発 3.県内の市町Mapを作成し、各指標を地理的分布で表示することにより比較検討できるソフトの開発 4.各人口動態指標の持つ意味、経年的推移をみる上での注意点、図表の作成方法等についての手引き(パワーポイント)の作成。 新しい年のデータは、「地域診断と看護活動」において学生が入力することによって経年データの蓄積が可能となる。さらに今後、データベース化する指標を増やすことで、地域アセスメントの一層の充実をはかることができる。 |
支援内容 | 作成費用、技術的支援、教材作成方法のアドバイス、人的支援(アルバイト学生の紹介など)、その他(精神的支え) |
教材の完成度 | 1.県衛生年報の各市町別の人口動態をデータベース化 2.経年的推移をみる上での注意点、図表の作成方法等についての手引き作成について、データ入力の過程で、合併市町の入力に思った以上に時間を費やしたが、当初の計画通り概ね完成することができた。県衛生年報自体の記載ミスが考えられる箇所もあり、今後県への照会ともう一度データチェックを行うことで、最終完成版となる。他のビックデータと組みあわせることで、より効果のある教育教材として今後発展できると考えている。 |
感想など | 定期的な連絡をいただき、何とか完成させることができた。可視化ツールについてはこれまで懸案としていたが、時間的、金銭的、技術的に余裕がなく、計画を実現できていなかった。今回これらすべての点においてサポートしていただき感謝しています。 |